【徹底解説・前編】枚方市役所の移転問題はなぜ進まないのか?蟻地獄と化した政局の裏側

【枚方市役所の移転問題はなぜ進まないのか?】

膠着する議論の裏側には、自ら退路を断ち「蟻地獄」に陥った市長の政治的背景がありました。

本来「市民のため」であるはずの庁舎移転が、いつの間にか「市長の延命」や「党本部へのアピール」の道具に。政治的パフォーマンスが優先され、結果的にバカを見ているのは市民です💢

これまでの経緯と方針の変遷を、年表付きで徹底解説しました。


 

枚方市議会議員の ばんしょう映仁 です。

現在、枚方市において最大の懸案事項の一つである「市役所庁舎の移転・建て替え問題」。「結局、今はどうなっているの?」「なぜ進まないの?」というお声を多くいただきます。築60年を超え、耐震性や防災拠点としての機能に課題がある現庁舎の建て替えは、市民の命を守るためにも一刻を争う課題です。

今回は、これまでの伏見市長の方針がどのように変わってきたのか、そして議論が膠着している背景にある政治的な動きを年表にまとめました。またなぜそうなってしまっているのか、私なりに考察してみました。

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枚方市役所:右側の本館は1960年(昭和35年)に建設され、築66年が経過。左側の別館は1969年(昭和44年)に建設されています。
 
 

蟻地獄化した枚方市役所の庁舎移転問題

■市役所庁舎移転・方針変遷の年表

私が議員になったのは、2019年5月。枚方市駅周辺再整備基本計画枚方市新庁舎整備基本構想はあったのものの、「④街区にタワマン??」「何が目的なのか?」「何を根拠にその基本計画は作ったのか?」というところからのスタートでした。

年月 庁舎整備に関する方針と出来事
2022年以前 基本方針の打ち出し
現在地(④街区)から府民センター跡地(⑤街区)への移転と、駅前再整備を一体推進を表明。
2022年9月 市長にとっては最初の大きな痛手
位置条例案の否決
賛成18・反対12で「3分の2以上」に届かず否決。結果的に現在地建て替えを求める声が明確化。
2023年秋 強硬路線の宣言
市長選大勝利で3回目の当選。「移転条例案は何度でも出す」と強気の姿勢。
2023年末〜
2024年6月
信頼関係の破綻(推進力の低下・停滞)
2度の問責決議・致命的な亀裂
市長選直後に「祝勝会」横断幕掲示による選挙違反疑惑や教育長人事の混乱により、2度の問責決議。議会からの信頼を完全に喪失し議論が停滞。
2025年〜
現在
後退戦が常態化
比較検討路線への転換
条例案の強行突破(先行提案)を事実上断念。猛反発を避けるため市長は、④街区の土地活用方針を「売却」から、所有権を手放さない「定期借地」へと変更し、歩み寄る姿勢を見せたり、「現在地」と「⑤街区」のデータ比較による合意形成路線へ変更。「慎重な対話路線」へ変更を余儀なくされている。一方で政務でのタウンミーティングでは「⑤街区案」の優位性を主張している模様。

 

■自ら「正攻法」を捨てた市長の痛恨のミスなのか?

この条例案が否決されることは予想された。突破口を自らの手で塞いでしまった。

年表の2022年9月、市長は市役所の位置を変更する条例案を提出し、否決されました。庁舎の移転には「出席議員の3分の2以上」の賛成が必要ですが、実は当時、この条例案が否決されることは予想される状態でした。

実は行政の手法として、高いハードルである条例案は後回しにし、まずは過半数の賛成で通る「建設予算案」を先に通して庁舎を建ててしまう、という方法もありました。建物ができてしまえば、議会も移転に賛成せざるを得なくなるからです。

しかし、市長はあえて先に「条例案」を出し、自ら「否決」という結果を招きました。議会が公式に「移転NG」の意思を示した以上、もはや移転のための予算案を出すこともできなくなりました。最も現実的だった突破口を、自らの手で塞いでしまったのです。

 

■なぜ「否決の覚悟」で条例案を出したのか?

市民不在の市長の「2つの政治的狙い」

ではなぜ、そんな戦術ミス?を犯してまで提案を強行したのか。そこには、市民不在の市長の「2つの政治的狙い」があったと私は見ています。

  1. 党本部への「戦う姿勢」のアピール(公認を得るため)
    当時の市長の所属政党(大阪維新の会)は圧倒的な力を持っていました。(今も持っています)妥協して議会と合意形成を図るよりも、「私は古い議会と一切妥協せずに戦っている」という姿勢を党本部に示し、翌年の市長選での「党の公認」を確実なものにするためのパフォーマンスが必要だったのではないか。

  2. 「合意形成」ではなく「敵を叩き潰す」という驕り
    否決されたとしても、「議会が邪魔をしている」という対立構図を作り、市長選挙での大義名分にする狙いがありました。他会派と丁寧に合意形成するのではなく、「選挙の圧倒的な民意で、反対派を屈服させればいい」という強者の驕りがあったと考えられます。

 

市長の庁舎移転案は「市長の政治的延命のため」の道具だったのか?

本来「市民のため」であるはずの庁舎移転が、いつの間にか「市長の政治的延命のため」の道具にすり替わっていたのではないか。

枚方の未来を左右する庁舎の位置を「市民が決める」のではなく、「維新の会本部に決めてもらう(党の顔色をうかがう)」ことに成り果てていたのではないか。

そう疑わざるを得ないほど、そこには市民の姿がなかったように思います。

 

■蟻地獄と化す市政運営、バカを見ているのは市民だ!

選挙に大勝した油断。屈服させるはずだった議会から逆に2度の問責決議

しかし、この「強者の驕り」が命取りになります。市長は選挙に勝った直後、その油断から自らの「選挙違反疑惑」や「教育長人事を巡る混乱」を引き起こし、屈服させるはずだった議会から逆に2度の問責決議を受けました。

さらには、公開質問状で厳しく追及せざるを得ない事態に!

さらには、市民への説明の場を自ら求めた結果、「タウンミーティング」においてその杜撰な運営(失態)が浮き彫りとなり、私自身も公開質問状で厳しく追及せざるを得ない事態となっています。

政治的パフォーマンスのために退路を断ち、いざ再選したと思ったら自身の不祥事で議会からの信頼を完全に喪失。そして今、最も大切な「市民への丁寧な説明」すらまともにできない状況に陥っています

市長にとっては蟻地獄に入っている。動けば動くほど深みにハマっていっている。

これが、推進力を失い、「現在地建て替え」と「移転」の比較検討データを出して時間を引き延ばすしかなくなっている枚方市の現在の偽らざる政治的現実です。政治的パフォーマンスと党内の論理が優先され、老朽化した危険な庁舎が放置されている。結果的に、市民がバカを見る。そう言わざるを得ない状況に陥っています。

 

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

では、この最悪の蟻地獄とも言える膠着状態の中で、市民は何を選び、どう動くべきでしょうか?

この現状を打破するための私なりの「新たな切り口」については、これまでも言ってきたような気もしますが、今後に向けてもまとめて、後日お伝えしたいと思います。(全員協議会・一般質問まで取っておきたいですが。。。)

私としては、とにもかくにも「一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!」の理念のもと、特定の立場に偏ることなく、真に市民の皆様に求めるもの、また今後の枚方市を見据えた現実的な提案を丁寧に続けていく決意です 。

 

 

市役所移転条例案の現在地

2025年10月17日 令和7年9月定例月議会【提出予定の「庁舎移転条例案」の提出できず】

 

2025年3月28日 令和7年3月定例月議会【提出済の「庁舎移転条例案」を撤回】

 

反省のない市長への議会の問責決議は直近で2回

2024年6月28日 伏見隆市長に対する問責決議

 

2023年10月11日 伏見隆市長に対する問責決議