枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
10月27~28日は、枚方市議会 総務常任委員会 先進都市研修で東京都新宿区、神奈川県横須賀市に行ってきました。今回は、横須賀市の生成AI活用についてまとめました。
横須賀市役所
昨今、話題の生成AIをいち早く市役所で活用したとして話題の横須賀市に、なぜ日本で最初に活用しようとしたのか、そのココロは?その真髄は?そして、今の課題は?ということで、伺いました。
横須賀市が生成AI導入に踏み切った背景には、人口減少社会の到来と、それを前提に策定された「YOKOSUKAビジョン2030」があります。テクノロジーを活用し、限られた人材で市民の幸せを守るという明確な方向性が、AI導入の土台となっているようです。
横須賀市では、人口減少社会の到来を前提に、2022年に「YOKOSUKAビジョン2030」を策定しました。これは、少子高齢化や働き手の減少が進む中で、「今住んでいる人を幸せにするまちづくり」を目指す未来志向の戦略です。
このビジョンでは、テクノロジーの活用が行政の持続性を支える鍵と位置づけられており、その具体的な実践として2023年、生成AI(ChatGPT)の導入が始まった。市長の「ChatGPTを使って何かできないか」という一言をきっかけに、デジタル・ガバメント推進室が即座に動き、わずか1か月後には全職員が利用可能な環境を整備。全国初の「全庁導入」を実現し、OpenAI公式サイトにも事例掲載されるなど、国内外から注目を集めている。
導入を後押ししたのは、柔軟な予算運用(ICT利活用費)やSaaS決済のための法人カードの整備、そして技術に明るい職員の存在。まさに「変化を力に進むまち」というYOKOSUKAビジョンの理念が、現場で具現化された。
【横須賀市】
【枚方市】
【横須賀市】
【枚方市】
【横須賀市】
【枚方市】
枚方市と比べると人口減少のペースが早いことが分かります。非常に似た年齢構成になっていますし、人口動態もよく似ていますが、よく見ると、超高齢者が多く、それは戦前から海軍基地、造船業によって形成されたまちであり、枚方市は戦後の経済発展からまちが形成されている違いがあると考えられます。(ただし、横須賀市には米軍基地があるため、常時2万人程の米軍関係者が人口として登録されていないが市内に存在しています。)
少子高齢、人口減少は顕著であり、既に人口減少社会への覚悟ができ始めていることから、YOKOSUKAビジョン2030では、人口減少を前提として捉え市全体の未来像を「変化を力に進むまち。横須賀市」としており、これが枚方市とのいちばん大きな違いと感じました。詳しくは最後に述べます。
市長の一言をきっかけに、わずか1か月で全職員がChatGPTを使える環境を整備。柔軟な予算運用や技術人材の存在が後押しし、「まずは触れてみる」ことを重視した導入が、職員の意識改革につながった。
現在、約70%の職員がChatGPTを活用し、月間6,000万文字以上の利用実績がある。年齢や経験年数に関係なく、文書作成、翻訳、Excel関数の生成、アイデア出しなど、業務の幅広い場面で活用されている。
特に「苦手な業務の補助ツール」としての効果が大きく、スキル格差の是正にも寄与。文書作成時間の短縮効果は年間約22,700時間と試算(時間単価2,000円としても、4,570万円/年の削減効果)されており、行政サービスの質と効率の両立に貢献しているとのことです。
文書作成、翻訳、Excel関数、アイデア出しなど、職員の苦手分野を補う形で活用が広がり、年齢や経験に関係なく利用が定着。業務時間の短縮効果も大きく、スキル格差の是正にも貢献している。
「AIは怖い」「間違えるかも」という不安に対し、横須賀市は親しみやすい普及策を展開。エンタメ要素を盛り込んだ「ChatGPT通信」は、まるで攻略本のような紙面構成で職員の関心を引き、定期発行で意識の継続を図っている。
さらに、研修やコンテスト、イベントを通じて「参加型の文化祭」のような雰囲気を醸成。職員のモチベーションを引き出す仕掛けが随所にあり、「導入して終わり」ではなく「使い続ける文化」を築いている。
- インターネットを介して使用するサービスです。気密性の高い情報構報や個人情報、守秘義務のある情報は書かない
- 回答が正しいとは限らない。あくまでもAIによる回答ということを意識すること。最後は人が判断する必要がある
- 情報は最新ではない。2024年6月以降の情報は学習していない
- 公開情報からしか回答されない。庁内の情報、ルールなどは反映されていない
市民からの応援、企業との連携、メディアからの注目など、生成AI活用は地域のブランド力向上にもつながっている。行政の挑戦が、まちの未来を拓く力になっていることを実感している。
市民からは「横須賀市が先頭に立っていることが誇らしい」といった応援の声が寄せられ、企業からは共同開発や研究施設設置の申し出が相次ぎました。生成AI活用が地域のブランド力向上にもつながっている。
また、CNNやBBCなど海外メディアからの取材もあり、横須賀市の取り組みは国際的にも注目されています。自治体がテクノロジーを活用することで、地域の可能性が広がることを実感している。
驚いたのは、市役所のフットワークの軽さと突き進み具合。私が横須賀市に実際に行って感じたことですが、まず、まちの雰囲気がいいことに由来していると思いました。心地よい汐風と温暖な気候(この日は枚方より暖かかった)、そして、2万人と言われる米軍基地関係者が醸し出す開放的な空気感。このようなまちは暮らしてみたいと思えます。少なくとも私は好きな雰囲気のまちです。加えて、今回直接お話を聞いて、この市役所の挑戦の根底にあるもう一つは、市長と職員、また議会との信頼関係であるように思えました。
さらに、YOKOSUKA2030で目指すまちの姿は、私が目指す枚方市の姿(市民一人ひとりを笑顔に!健康に!スポーツで!)にそっくりであり、今後目が話せない自治体の一つになりました。枚方も負けてはいられません。
そして何より、市の方針が、市民一人ひとりを笑顔にする。そのためには変化を恐れない!という強いメッセージが込められていることが、私として強く共感できました。私も笑顔で生活できるまちを創っていきたいと強く強く思えた非常によい刺激を受けた先進都市研修になりました。
今回、横須賀市に行って驚いたのは総合計画『YOKOSUKAビジョン2030』です。そのビジョンの中身と共に作成過程への議会の関与具合にも驚きました。非常に先進的なまちです。今回は、その要旨をまとめて、私の思ったこともまとめておきます。
- 人口減少・少子高齢化・テクノロジー進展など社会の大きな変化
- 「今住んでいる人を幸せにする」まちづくりへの転換
- 変化を悲観せず、受け入れて立ち向かう姿勢
- 未来のあるべき姿から逆算して現在の行動を設計
- 市民・議会・市役所・事業者が逃げずに見据える共通の未来像
-
市議会特別委員会での審査(17回)
-
市民ワークショップ(オンライン含む)
-
若者参加(中高生アンケート・ワークショップ)
-
庁内プロジェクトチーム(若手・中堅職員33名)
-
総合計画審議会(学識経験者・市民委員など24名)
-
パブリックコメント(147件)
議員も含めて、たくさんの市民を巻き込んで考えたということに敬服。なかなかできるものではありません。
-
「変化を力に進むまち」
-
デジタルとリアルの融合によるコミュニティ形成
-
テクノロジー活用による市民生活の質向上
宿舎の朝食会場から遠くに米海軍空母ジョージ・ワシントンが見えました。遠いので、その大きさは分からないです。全長は 333mとのこと。この日の午後、この空母にトランプ大統領と高市総理が大統領専用ヘリマリーンワンで降り立ったようです。
ちなみに、この日の午前中の市内はそれほどの警戒態勢はなかったです。
#73 は米軍空母ジョージ・ワシントン です。
























