枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
2024年9月13日に行いました令和6年9月定例月議会の一般質問の項目1をまとめました。
リチウムイオン電池を含む電化製品が原因でごみ収集車、リサイクル施設の火災が多数発生!
市は正しい処分方法を伝える工夫を!
リチウムイオン電池を含む電化製品が原因でごみ収集車、リサイクル施設で火災が多数発生!
リチウムイオン電池等に起因すると疑われる火災などは全国で年間1万2,765件!
スマートフォン、タブレット、モバイルバッテリー、電子たばことありとあらゆるところでリチウムイオン電池が私たちの身の回りにあるが、取り扱いを1つ誤ると非常に危険なものとなり、これまでも突然爆発したり、火災の原因にもなっている。
北河内4市リサイクル施設組合議会でも、施設の火災が起こっていた記憶がありましたし、今年の1月に建設環境常任委員会の先進都市研修で視察させて頂いた、さいたま市桜環境センターのリサイクル施設で火災が複数回発生しているとの話があった。
環境省の「一般廃棄物処理実態調査」によると2020年度に全国で1万2,765件の廃棄物処理時にリチウムイオン電池等の二次電池に起因すると疑われる火災・火花・煙などが起こっているというデータもありました。必要なくなり、悪気はなく一般ごみとして捨ててしまうことで、ごみ収集車や廃棄物処理施設などのごみ処理業務の中での火災も社会問題の1つになっています。
リチウムイオン電池が起因した、ごみ収集車や処理施設での火災の状況は?
そこで、枚方市の直近でのごみ収集車や処理施設での火災の状況を伺います。
車両火災は年間2.8件(内リチウム電池関連が年間1.1件)
枚方市における令和2年度から令和6年8月までの火災発生件数につきましては、車両火災が15件で、そのうちリチウムイオン電池に係るものが6件。
東部清掃工場では年間20.9件のリチウム電池関連のボヤ
「かざぐるま」の施設火災は年間0.7件(内リチウム電池関連が半数)
処理施設火災では、東部清掃工場破砕処理施設で原因不明による火災が1件、火災には至らず、リチウムイオン電池が原因と思われ、未然防止に努めた件数は115件、北河内4市リサイクル施設「かざぐるま」で4件、そのうち、リチウムイオン電池に係るものが2件となっている。
枚方市においても、リチウムイオン電池による車両火災が年1回強、施設火災についても「かざぐるま」含め、度々起きている。
リチウムイオン電池を含む家電はどのように処分すればいいの?
それでは、どう処分するのが正しい処分の方法なのか?、またそれをどのように市民に周知しているのか?これまでの取り組みについて伺う。
また、市民が市の排出ルールに基づかない排出を行った場合、行政から指導等を受けるのかについても聞く。
リチウムイオン電池を含む電化製品の排出方法については、「資源有効利用促進法」に基づき、リチウムイオン電池は、一般社団法人JBRCが自主回収を実施しており、電化製品から取り外し排出協力店に設置されている「リサイクルBOX」への排出をして頂くようお願いしている。
一般社団法人JBRC排出協力店で引き取ることができない膨張・破損・変形・非純正品等のリチウムイオン電池は、穂谷川清掃工場、東部清掃工場で回収している。
リチウムイオン電池が取り外せない電化製品については、できる限り市庁舎や支所等市内19カ所に設置の「小型家電回収ボックス」に排出いただくようお願いしている。
ごみ分別アプリ「さんあ〜る」などによる発信をしている
なお、これらの排出方法につきましては、市広報誌やホームページへの掲載、自治会への回覧、ごみ分別アプリ「さんあ〜る」の発信等により市民に周知を図っている。
また、市民が誤って排出したごみを発見した場合の対応については、ごみ排出場所の利用者に対して、適宜、適正排出の啓発を行っている。
ごみ収集車、リサイクル施設の火災は都市機能を麻痺させるだけでなく、そこで働く人たちにとっては生命に関わる!
一度、大きな火災が発生すれば、損害はお金だけでなく、ゴミの受け入れができないことによる都市機能への影響は、甚大なものになります。
さいたま市の施設では3週間余り不燃ごみの受け入れが止まって、かつ被害額は数千万円だったようですし、京都市の施設の火災では、全面復旧及び持込みごみの受け入れ再開までに約半年間、修繕費用として1億5千万円を要した事例もあります。
そして、何より、ごみ収集を行っている本市職員や委託先の方々、ごみの選別作業に従事されている方々にとっては、命に関わる大問題です。
今後は市民に危険が伴うものを確実に分別するよう促すための条例を定めることも検討する必要があるのではないでしょうか。捨てる側の責任も明確化すべきだと考えます。ましてや、火災や事故が起こる原因を作ったなら、なおさらです。
ごみ分別アプリ「さんあ〜る」のさらなる普及とともに、正しい処分方法を伝える工夫を!
一方で、市として、今できることをされているとのことですが、電池を含む小型家電の処分については、ちょっと言葉が難しくて、場合分けが多くて、処分方法が頭に入りにくいので、周知については、ごみ分別アプリ「さんあ〜る」のさらなる普及とともに、より理解しやすくする工夫を要望しました。
また、環境省は、「市区町村における先進的な対策事例」を公開していますし、例えば、大津市では「びん」の日に小型充電式電池等を同時に収集する定期回収を開始したようです。ヒントにして頂き、新たな取り組みも要望しました。
- セーフリサイクル!リチウムイオン電池!(正しい捨て方の動画)
https://youtu.be/dQWAqxlD0oA(外部リンク:YouTube) - セーフリサイクル!リチウムイオン電池! 児童向けver.
https://youtu.be/srJ6IR49jz4(外部リンク:YouTube) - セーフリサイクル!リチウムイオン電池! Short ver.
https://youtu.be/3HtuVup48cY(外部リンク:YouTube)
今回の質問は、リチウムイオン電池を気軽に捨ててしまい、火災に繋がっていることに対する、警鐘です。私たちの生活に欠かせなくなっているスマホ、ワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池を含む電化製品。使い方、捨て方によっては自分の生活も、社会も危うくします。笑顔の社会に向け、賢く使っていきましょう!