枚方市議会副議長の ばんしょう映仁 です。
今回、ITパスポート試験を受験してました。合格点には到達しましたので、受験記を書いてみました。市議会議員としてどうして受けようと思ったのか、この知識をどう市民の笑顔に還元していくのか、その一歩として記事を作ってみました。読んだいただければ幸いです。
ある日、市役所職員さんからの議案の説明の中に「クラウド化」「SaaS」「RPA」「サイバーセキュリティ」などのIT用語が含まれている。そして確実に増えている。。。ふと立ち止まって考えました。
民間企業での勤務経験もあり、ある程度の知識はあると思っていましたが、技術の進歩の速さや複雑化するIT社会のなかで、もしかすると“分かったふり”をしていたのではないか──そんな疑問が、私の中で静かに広がっていきました。
私は現在、枚方市議会議員として、地域の課題解決や政策提言に日々取り組んでいます。近年、行政のデジタル化(DX)は喫緊の課題です。市民サービスの利便性向上、業務の効率化、情報セキュリティの強化など、あらゆる場面でITの知識が求められるようになっています。
そう決意し、国家試験である「ITパスポート」に挑戦することにしました。これは単なる資格取得ではなく、政策の現場に“ITの目線”を持ち込むための第一歩です。
この記事では、忙しい議員活動の合間を縫っての勉強の工夫、試験当日の様子、そして何より、この学びが政治や地域にどうつながったのかを、率直に綴っていきます。
「ITパスポート試験」とは?
経済産業省所管・情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、ITを活用するすべての社会人を対象としています。
試験では、IT技術だけでなく、経営戦略、会計、法務、セキュリティなど幅広い分野の基礎知識が問われます。CBT方式※で随時受験可能で、1,000点満点中600点以上で合格です。【※CBT方式:「Computer Based Testing(コンピュータベースト・テスティング)」の略で、コンピュータを使って実施する試験方式】
デジタル社会において、ITの基礎知識はすべての職種にとって「共通言語」となっていくため、ITパスポートは「現代の教養」として位置づけられ、行政や企業におけるDX推進にも役立つ資格として注目されています。🔗 IPA|ITパスポート試験
勉強を始めたのは2025年6月下旬。
まずは、売れ筋の参考書・問題集『【令和7年度】いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集』を購入。全体を読み、基礎の整理からスタートしました。
最初に過去問を解いてみると、正答率はまさかの5割。軽いショックを受けつつ、すぐに勉強計画を練り直しました。
とはいえ、議員の仕事はハードです。しかし実は、移動中・待機時間など“細切れの時間”は意外とあります。私はこれまで読書にあてていた時間を少しだけ削り、その分をITパスポート学習にあてることにしました。
活用したのは「ITパスポート過去問道場」。毎日10問でもいいから解くことを習慣化しました。すぐに参考書に立ち戻って確認。さらに、弱点分野ではChatGPTに問題を作ってもらうなど、デジタルツールもフル活用しました。
1カ月で正答率は7割に到達。試験直前には8割近くまで上がり、少しずつ自信がついてきました。
試験当日。夏休み恒例の6時30分からの地元ラジオ体操に参加し、体と心をほぐしてから出発しました。
会場は京阪天満橋駅直結のテストセンター。受付で本人確認を済ませ、スマホも腕時計も含めた荷物をロッカーに預けてから受験ブースへ。周囲には同じように緊張した表情の社会人受験者が多く、「これは本気の試験だ」と改めて感じました。
試験はCBT方式で120分。最初は緊張で集中できませんでしたが、ペースをつかむとスムーズに。CBTの「後で見直す」機能を駆使し、時間のかかる問題は後回しにして全体をカバーする戦略をとりました。
隣の席の方は90分ほどで退出していましたが、私は最後まで見直しを続け、120分フルで使い切りました。
そして終了後、すぐに画面に得点が表示されます。
静かに、でもじんわりとこみ上げる安堵と達成感。議員として“分かったふり”を卒業する、小さなけれど確かな一歩でした。
その後、30分後にメールが届き、ITパスポート試験の利用者メニューから下記の試験結果レポートを取り出せました。更に安堵感に包まれました。
振り返ってみると、「ある程度知っている」つもりだった知識が、試験レベルではまったく足りていなかったことに気づかされました。
ITパスポートは単なる「用語暗記」ではなく、情報セキュリティ・プロジェクト管理・業務改善・システム監査など、行政運営にも直結する内容が多く含まれています。
これまで市のICT施策やDX関連の議案に接してきた経験が、学びの中で意味を持ち始めた実感がありました。
この資格を通じて、強く感じたことがあります。それは、「ITは専門家だけのものではない」ということです。
たとえば、業務改善の考え方。情報の正しい管理方法。行政のセキュリティ対策──これらは、すべて“政策として議論されるべきこと”です。
今回の学習を活かす一歩一歩が、説得力ある議論につながるのだと考えています。
また同時に、市民のITリテラシー向上も重要な政策課題であると再認識しました。高齢者や子育て世代、事業者など、誰もが安心してデジタル社会に参加できるような環境整備が、これからの議会に求められていると感じます。
ITパスポート試験は、もはや「資格」ではなく「現代の教養」だと思います。
私は議員という立場からの受験でしたが、企業、地域、家庭、どんな場面でもITの知識は役立ちます。そして、正しく学び直すことで、自分の言葉でDXを語れるようになるのは、何よりの財産です。
私の場合、短期間の詰め込みでクリアしましたが、忙しい方も、1日10分でも構いません。過去問を1問解くだけでも、確実に前進します。やれば、必ず変わります。
この体験が、誰かの「よし、やってみよう」の一歩になれば幸いです。
長文、お読み頂きありがとうございました。
今回のITパスポート試験の受験は、私にとって「議員としての学び直し」のひとつであり、とても有意義な時間になりました。資格を取れたことも嬉しいのですが、それ以上に、ITの基礎をあらためて体系的に学べたことで、行政や地域のことをより深く理解できるようになったのが、何よりの収穫です。
これからは、この学びをしっかりと活かして、自治体のDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進や、市民の皆さんのITリテラシー向上にも力を入れていきたいと考えています。
とはいえ、今のように変化の早い社会では、今回学んだ知識もあっという間に古くなってしまいます。だからこそ、これからも日々新しい情報を取り入れながら、アップデートしていく姿勢を大切にしたいと感じています。
この受験記が、これからITパスポートにチャレンジしようとしている方の参考になり、少しでも「自分にもできるかも」と思ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。そして何よりこの経験と学びを一人ひとりの笑顔のために!活用していくことこそが重要と心得、これからもがんばっていきます。
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