枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
2023年6月5日は、「市民福祉委員協議会」を控室にて聴いておりました。
なお、「市民福祉常任委員委員会」の所管は、市民生活部、健康福祉部および市立ひらかた病院に属する事項となります。
今回の市民福祉委員協議会の協議案件は7件でした。
我が国においては、令和7年(2025年)に、75歳以上の後期高齢者が人口の4分の1を占める(いわゆる2025年問題)とともに、65歳以上の高齢者の5人に1人(約700万人)が認知症になると見込まれています。認知症高齢者になることを少しでも遅らせるためには、一人ひとりが運動不足の改善や生活習慣病の予防などの「認知症予防」に効果的といわれる取り組みを、日常生活の中で継続的に実践することが重要です。
そうした取り組みへの支援として、学びから脳を活性化することで「認知症予防」を促進することを目的とした「ひらかた脳活教室」を開催するとともに、認知機能の低下のリスクが高い参加者に対しては既存の教室等への参加を促すなど、個別支援につなげる。
これまでの認知症予防の取り組みとしては、ポピュレーションアプローチ(全市民対象)として、「地域での取り組み」の位置づけで、「ひらかた元気くらわんか体操」などに取り組んでいるグループ活動に対し、専門職が関与しながら活動を支援し、認知症予防を含めたフレイル予防に取り組んでいる。また、ハイリスクアプローチ(高リスク者対象)として、大阪精神医療センターとの連携による「シニアのための脳力チェック健診」と、本市独自の運動などの5つの領域に働きかける認知症予防プログラムを使用した「こころとからだ生き生き教室」を組み合わせた教室等を実施してきた。
今般、「地域での取り組み」に加え、新たに「ひらかた脳活教室」を実施することで、既存の取り組みとのつながりの充実を図り、早期発見・早期対応並びに継続した認知症予防の活動ができるよう、切れ目のないつながりをもった取り組みを進めていく。
「ひらかた脳活教室」は、生涯学習市民センター等の住み慣れた身近な場所において、認知症のリハビリテーションを実施する専門職による講座を開催するもので、認知症についての正しい知識を学びながら、認知症予防の習慣化につなげていくプログラムを実施することとしています。参加者が教室参加後の日常生活において、学んだことを実践して生活習慣の改善を図り、充実した毎日を実感できることで、自主的な介護予防の取り組みを習慣化していただくことを目指す。
あわせて、認知機能のチェックを行い、認知機能の低下リスクが高い参加者には、大阪精神医療センターと連携して実施している「シニアのための脳力チェック健診」につなげ、スクリーニングを実施し、必要に応じて医療機関(もの忘れリスク外来)の受診につなげるなど個別支援に取り組む。
各委員の質疑・意見(要旨)
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これまでこのような活動に参加されていなかった方々にどのように周知を図るのか?
⇐ 広報ひらかたなどで周知を図るとともに、地域包括支援センターからも個別に案内してもらう -
具体的にどのような取り組みにつなげるのか?
⇐ 栄養学や運動など、生活習慣を記録し改善を図るプログラムを行う。また今後の自身の人生を考えてもらうため、終活についてもお知らせしていきたい
現在の保健所は、執務スペース等が狭隘であり、かつ、築後60年以上が経過し、老朽化が進んでいます。そのため、枚方市駅周辺再整備にあたり、現在の保健センターを改修して令和7年度中に保健所を移転する計画としており、令和5年度は実施設計を予定しています。また、移転を契機として、市立ひらかた病院及び三師会(医師会・歯科医師会・薬剤師会)の拠点である枚方市医師会館に隣接している立地を生かし、関係機関・団体との連携をより一層深めながら、健康危機事象の発生時には保健所内に枚方市保健医療調整本部を立ち上げ、構成員である市立ひらかた病院や三師会等と協力して保健医療活動にあたるなど、平時・災害時を通じて健康危機管理の拠点となるよう取り組んでいく。
さらに、DXの推進に努め、市民・事業者の利便性向上を図りながら、本市の健康医療施策を効率的・効果的に推進できるような組織のあり方についてもあわせて検討を行い、保健所機能のさらなる強化に向けて取り組んでいく。
現 枚方市保健所
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健康危機への対応
- 健康危機事象発生時に保健医療調整本部等として活用できる可動式会議室の整備
- 健康危機管理(災害・感染症など)の拠点として平時からの関係機関・団体との連携強化
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DXの推進
- 保健衛生行政におけるDX推進(電子申請など)による市民・事業者の利便性向上
- オンライン環境整備による庁内各部署や国・府等とのコミュニケーション機能の充実
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地域保健の充実
- 秘匿性の高い相談(精神保健・性感染症など)のため複数の市民が同時に来所しても安心して個別に対応できる相談室の確保
- 地域保健の充実に向けた地域活動(健康増進・疾病予防など)との連携強化
現 枚方市保健センター(保健所の移転先)
2023(令和5)年 6月 | 実施設計を開始 | ||
2024(令和6)年 3月 | 枚方市保健所条例の一部改定(位置変更) | ||
改修工事費計上(令和6年度) | |||
8月 | 本館改修工事 | ||
2025(令和7)年 4月 | 移転作業 | ||
6月以降 | 移転完了 | ||
各委員の質疑・意見(要旨)
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駐車場の現状と今後は?
⇐ 現在は市役所の駐車場を使っている。今後は隣に70台の専用駐車場がある -
保健所における「DXの推進」とは?
⇐ 電子申請の推進など手続きの電子化を進める(手数料があるものを除く)さらに北部リーフとの接続などオンライン相談も進めていく -
健康危機事象発生時の「健康医療調整本部」とはどのような役割をするのか?
⇐ 市長直轄で設置される災害対策本部の下部に設置される保健衛生活動のマネジメントを行う
今日の市民福祉委員協議会では、大きな流れとしての枚方市駅周辺の再開発による拠点集約・移動に絡むものが複数ありました。新市役所庁舎も考えていかないといけないなかで、いまいちどうしたいのかが見えにくく、スッキリしない思いを持っています。鳥の目、虫の目で、枚方市民一人ひとりを笑顔するという思いを大切にしつつ、訴え続けていかねばなりません。