令和5年12月議会 一般質問1.本市の目指す「持続的に発展するまち」は何を目指す?〜真に笑顔のまちづくりを!

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2023年12月15日に行いました令和5年12月定例月議会の一般質問の項目1をまとめました。

より先進的な社会課題解決に、他市より早く取り組む姿こそが、市のブランドになる

社会課題を解決するという視座で、「実践こそが未来を拓く」

 
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1.本市の目指す「持続的に発展するまち」について

より先進的な社会課題解決に、他市より早く取り組む姿こそが、市のブランドになる

 

①ばんしょうの質問

市長の言う【持続的に発展するまち】とはどのようなまちなのか?

 市長は9月29日の所信表明で「2つの最重点施策を強く推し進めることにより、多くの人から選ばれるまちとなり、本市に暮らす人、働く人、関わる人が幸せを実感できるようにしていくことで、持続的に発展するまちをめざしていきます。」と言われました。改めて、2つの重点施策が達成できなれば実現しない「持続的に発展するまち」とはどのようなまちなのでしょうか?また、その「持続的に発展するまち」は、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」を指すのでしょうか?市長に伺います。

①市長の答弁

今だけでなく、将来においても市民の笑顔があふれるまち

 先の9月定例月議会において、所信で述べた本市のめざす「持続的に発展するまち」は、 誰もが安心して暮らせる、暮らしていける姿であり、今だけでなく、将来においても市民の笑顔があふれるまちをめざすもの

 そのため、2つの最重点施策を置くとともに、本市を「さらに前へ」進めるための、あらゆる世代や市域全体を捉えた課題解決の取り組みの方向性を示した。

②ばんしょうの質問

「枚方市のイメージがよければ、このまちは持続可能であるだろう」というようにも私には聞こえる

 市長は、代表質問での答弁で、重点施策を2つにした理由は、「これというブランドイメージを作り上げられていないので、子育て・教育、市駅周辺再整備を最重点施策を定め、大胆な政策展開を行うことで、枚方市のブランドイメージを作っていきたい」とされました。その後をもう少し聞きたかったのでお聞きした。市長の考える市のブランドは、「今だけでなく、将来においても市民の笑顔があふれるまち」にどのように繋がるのか、また、SDGsとの関連性を聞いたのは、日本の社会課題を解決するという目の高さで、ものごとを考えているのかなと言う意味でお聞きした。

 いずれにせよ市長の言う「まち」は「枚方市」であり、「枚方市のイメージがよければ、このまちは持続可能であるだろう」というようにも私には聞こえる。

市民生活は、枚方市だけで完結することはできない

 例えば、枚方の人口の4分の1、約10万人が、大阪市を中心とする他市に通勤・通学しているというデータがあります。また、スマホで注文した商品は日本のどこかから、私たちの玄関に届きます。市民の生活は、枚方市だけで完結することはできない

枚方市に限定した窮屈な捉え方ではなく、「社会課題を解決する」との思いを!

 市長選挙でそう訴えたからということは大切ですが、枚方市に限定した窮屈な捉え方ではなく、「まち」は「社会」に格上げして、少なくとも北河内の中でのリーダー的な振る舞いからブランドイメージを構築してはいかがかと思う。枚方市内の多くの人は、今の社会問題を枚方だけが問題だと考えていないのではないか、例えば、少子高齢化は枚方市だけの問題ではなく、日本全国、先進国を中心に世界的にもその傾向があることはよく知られています。温室効果ガスによる気温上昇の問題も同様です。

個々の施策は、ターゲットをしっかりと定めて、立案していく考えは?
 さて市長は、子育て世帯をイメージの良い本市に誘導することを最重点の1つとして「持続的に発展するまち」になるという趣旨のことを言っておられます。仮にそれを目指すとして、施策部分がどのように効率的効果的という意味で評価されているかについては心もとなく思っています。決算特別委員会でも言いましたが、少なくとも今年8月に公開された「令和5年度枚方市市民意識調査報告書」では、市民に評価されているとは言い難いのではないでしょうか。

 このような課題に向き合ったときには、私が民間企業でやってきた限りにおいては、市長が選挙で訴えて勝ったからとか、少数の思いつきのアイデアではなく、せめて個々の施策については、もっとターゲットをしっかりと定めて、立案していく必要があると考えるが。この点、担当の副市長はどのようにお考えか?

 

②副市長の答弁

子育て世帯をターゲットとして施策の充実を図っていく

 高度経済成長期以降、交通網や情報通信手段の発達により、市民の活動範囲は飛躍的に広域化しており、こうした背景のもと、行政間の施策の違いが容易に比較できることから、より充実した行政サービスへの市民ニーズが高まっております。とりわけ市街地が連たんしている大阪都市圏においては、その傾向が強いように感じている。

 施策の企画立案においては、こうした視点も踏まえ、市民ニーズや課題を裏付けるエビデンス等を的確に把握したうえで、対象とするターゲットや目指すべき姿を設定する必要があると考えており、現在、第3期実行計画の策定作業を進めている。

 特に、少子高齢化が進む中において、将来においても持続可能な行財政運営を行い、市として発展を遂げていくためには、税源の涵養が不可欠であると認識しております。そのためにも、子育て世帯をターゲットとした施策の充実を図っていくことが必要であると考えている

エビデンスを探求し、重点化を図る

 併せて、インターネットアンケートの活用やこども未来部、教育委員会で行っている調査なども参考に、多角的なエビデンスを探求し、施策の重点化を図っていく

 
③ばんしょうの質問

社会課題解決を目指すなら、民間の力も活用できると考えるが?

 子育て世帯をターゲットに施策の充実を図っていくとのことだが、ターゲットをはっきりとさせて、解決するということにおいては、民間がたけているのではないか

 私としては、枚方、枚方ということでなく、社会課題を解決するとして目線を上げて、全国に先駆けて、その課題に立ち向かっていく施策展開、そのような仕事をしてほしい。こういったものこそ公民連携というものを活用して、民間と職員が知恵を出し合って進めていくことがよいと考えますが、副市長の考えを再度聞きたい。

③副市長の答弁

課題解決を図る公民連携を活性化する必要がある

 議員ご指摘のとおり、民間事業者との連携は、先進的な課題の解決につながるものと考えている。

 これまで、各部局が知恵を絞り、様々な課題で公民連携へチャレンジすることにより、もちろん上手くいかないこともありますが、一例をあげますと、保育施設でのおむつのサブスクサービスや、デジタル障害者手帳アプリの導入など、成果を上げているものもあります。

 本市が推進する公民連携は、行政だけでは解決が難しい、あるいは時間のかかる課題等に対して、民間事業者の持つ知見や技術、ノウハウ等を活用し、連携した取り組みにより、課題の解決を図るもの

 市民サービスのより一層の向上につながる行政課題の解決や、新たな価値の創造に向け、より多くの民間事業者との連携につながるよう、提案募集において、個別の課題を捉えつつ、多面的な視点から提案をいただけるよう工夫するなど、公民連携の活性化に取り組む必要があると考えている。

 

 

ばんしょうの視点

公民連携の活性化といっても、数でなく、質を上げるべきだ!

 公民連携の活性化といっても、数でなく、質を上げるべきです。数を追えばヒト・モノ・カネともに浪費するだけです。社会から求められている、より先進的なことに汗をかいている姿こそが、市のブランドになると私は言いたい。

より先進的な社会課題解決に、他市より早く取り組む姿こそが、市のブランドになる

 このような取り組みでは、全てがうまくいかないでしょうが、公民連携は一定の期間を示したうえで取り組むことができます。そうしたことから、今後は、職員のスキルアップ、マインドアップのためにも、民間企業のプラットフォームにこちらから入り込んで進めていくといった積極性があってもよいと思います。例えば、千葉県市川市では既にそのような取り組みを行っていると聞いています。そういったプラットフォームには他市よりも早く乗り込むことが、今求められています


今後のターゲットはインターネットネイティブの「Z世代」。
 ところで、子育て世帯を呼び込みたいということについて、ターゲットとする子育て世帯とは、今後はいわゆるZ世代となります。そのZ世代の購買の特徴を3つ挙げるとすると、1つ目はオンラインショッピング、2つ目、体験型消費、これにはアクティビティとか健康スポーツが含まれます。3つ目は社会貢献であり、とりわけ環境問題に関心が高い、と言われているそうです。この世代は、インターネットが幼少期から当たり前にあった世代です。少なくとも枚方市の中に固執せず、「社会」という高い視座で物事を考えているようです。

世界一の何かでなければ、評価は得られない。

 世界一の何か、日本一の何か、少なくとも大阪一の何かがなければ、評価してもらえないのではないでしょうか。そしてこれは足し算ではなく、掛け算で尖らせてつくることが重要だ。

社会課題を解決するという視座で、「実践こそが未来を拓く」

 社会課題を解決するという視座で取り組む。公民連携も有効に活用し、スピードを上げて小さなトライアンドエラーを繰り返しながら、世界一の何かに向けて毎日前に進むことが最も重要なのではないでしょうか。「数や量より質や価値観」の時代です。そして「実践こそが未来を拓く」のです。提案とさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 

 今回の質問は、「社会課題の解決を目指せ!」。裏返せば、「枚方さえよければ」では何も解決できないのではないか。若者は冷静に見ていると思ったことがあったので、上位の方の考えを質しました。鳥の目と虫の目と習いました。私たちの取り組む社会課題の解決には、新たな視点を取り入れざるを得ません。世代感は大きく変わってきているように感じます。とにかく高い視座が今は求められます。今も未来も枚方を笑顔に!