枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。
毎年、早稲田大学マニュフェスト研究会が行っている議会改革度調査2022総合ランキングが発表されていました。
早稲田大学マニュフェスト研究会では、2009年に地方議会のあり方を調査・研究するための検討部会「議会改革調査部会」を発足し、自立した地域をつくるために全国で拡がる議会改革の流れとその動向について、調査されているそうです。
この議会改革度調査は、次の4つを目的として実施されています。
- 全国で議会改革の取り組みがどのような状況や傾向にあるか把握する
- 全国の状況や傾向について調査を踏まえ、各議会における取組み度合いを数値化し、各議会が取り組みの見直しや推進を図る際の客観的指標を示す
- 数値化したものをランキング化し⼀般公表することで、議会から議会への取り組み波及や、議会同士の切磋琢磨による取り組み進化を生む「善政競争」を促す。
- 議会改革の方向性を定め、次なる課題・ステージを提示する。
枚方市議会 60 位 （対前年 214位アップ）
2015年 83 位
2016年 86 位（↓3）
2017年 105 位（↓19）
2018年 173 位（↓68）
2019年 239 位（↓63）
2020年 252位（↓13）
2021年 274位（↓18）
2022年 60位（⇑214）
じりじりとランクダウンしてきていたものが、一気にランクアップ！！
14位（対前年42位アップ！）
5位（対前年18位アップ！）
29位（対前年153位アップ！）
分野別では、「情報共有」「住民参画」「機能強化」と3分野ありますが、枚方市議会が今回総合ランキングで大きくランクアップしたのは、「情報共有」での快進撃が大きかったことが分かります。。
私の分かる範囲で実施年ごとにまとめました。
-
議会改革調査特別委員会を設置
地方分権時代における議会のあり方について議論を開始 - 本会議録画映像（一般質問・代表質問）の配信
- 議員報酬を6%減額（特別措置条例）
| 改革前 | 66万9千円 |
|---|---|
| 改革後 | 62万8千800円 |
- 議員が附属機関等の委員を兼ねる場合の委員報酬等の不支給に
| 改革前 | 年額合計 98万円 |
|---|---|
| 改革後 | 0円 |
- 「枚方市議会における災害発生時対応要領」を制定
- 枚方市議会の基本理念、基本方針等を定めた枚方市議会基本条例を制定
- 各議員の政務活動費収支報告書をホームページで公開
- 会議録検索システムの更新
- 「枚方市議会における災害発生時対応要領」を改正
- 議員定数2名削減
| 改革前 | 34人 |
|---|---|
| 改革後 | 32人 |
- 「通年議会」を導入
-
議会改革調査特別委員会を再度設置
本市議会の議会改革の方向性について引き続き調査を実施
-
新設の一部事務組合議会への派遣議員の無報酬化
枚方京田辺環境施設組合より実施
- 本会議生中継および本会議録画映像（議案審議）の配信開始
- 本会議および委員会における理事者の出席範囲の絞り込みを実施（コロナ前から検討しており実施予定だった）
- 政務活動費の領収書等の写しをホームページで公開
- 枚方市議会業務継続計画（BCP）を改定（新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行を受け、新たな感染症が発生した場合に対応することを想定）
- タブレット端末の活用による、会議等のペーパーレス化
- 議会議案書・委員協議会資料等のホームページ公開 ⇒ 本会議の会議資料（議案書など）｜枚方市議会事務局
- オンラインによる委員会への出席を可能に ⇒ 市議会各委員会へのオンライン出席可能に！|枚方市プレスリリース
- 市議会報の表紙のカラー化・紹介動画の公開
- 議員紹介動画の公開
議案書や資料のホームページ公開がランクアップの要因、できることから取り組んでまいります。
今回、「情報共有」については、大きく進んでいます。どうも、議案書や資料のホームページ公開が牽引したもののようです。議会の議案書の公開についてはどう考えても公開すべきものですので、他の自治体もすぐに追いつく内容です。しかし、そこだけをとっても、テキスト検索ができないPDFでの公開となっており、まだまだできる細かい課題はあります。
また、「議会機能強化」もランクアップしています。委員会にオンラインを認める条例を整備したことがポイントアップになったと思われます。整備後、実際に、オンラインでの委員協議会や特別委員会への委員の出席、発言も既に行われており、このあたりも評価されたかもしれません。
「住民参画」という点では、未だにどのようなものかというイメージを、私としても持てていない点に課題を感じます。今後、他の議会に教えを請うなど意識して考えていきたいと思いますし、温めている議会の活性化策を実行に移す機会を探ってまいります。
私なりに、議会改革の状況をまとめてみました。現在も枚方市議会では、議会改革を話し合っています。議会はどうあるべきか。様々な意見を政治の場に上げる場所だと考えています。
今回の総合ランキングのポイントを上げることだけを目的とせず、「一人ひとりの市民の笑顔！」を目的として、枚方市議会として、どのように取り組むべきかを引き続き考え、実行して参ります。