こども家庭センターを設置へ!〜6/5 枚方市議会【教育子育て委員協議会】

枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2023年6月5日は、「教育子育て委員協議会」に控室から聞き耳を立てておりました。

 「教育子育て委員協議会」の所管は、子どもの育ち見守りセンター、子ども未来部および教育委員会になります。

 

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現在の旧高陵小学校(校舎解体工事は終了)

 

 

 今回の教育子育て委員協議会の協議案件は8件でした。

 

 教育子育て委員協議会 案件 
  1. こども家庭センターの設置について
  2. 禁野小学校の現況について
  3. ③街区に設置する生涯学習市民センター・図書館の指定管理者制度導入について
  4. いじめ対策の推進について
  5. 小中学校における1人1台端末の機器更新に向けた準備について

 

 

 

 

1.こども家庭センターの設置について

 本市では、妊産婦及び乳幼児並びにその保護者を対象とし、妊娠期から子育て期にわたり、母子保健施策と子育て支援施策を切れ目なく提供する子育て世代包括支援センターとして、平成27年度に保健センター(現在は母子保健課)を、平成29年12月には北部リーフをそれぞれ位置づけた。また、平成29年度においては、すべての妊産婦や子ども、子育て世帯を対象とし、必要な支援に係る業務を行う子ども家庭総合支援拠点に子ども総合相談センター(現在は子どもの育ち見守り室)を位置づけ、母子保健担当と児童福祉担当の双方が連携し、支援を行ってきた。

 一方、国においては、この間の児童虐待の相談対応件数の増加等を背景として、子育て世帯に対する包括的な支援のための体制強化等を図るため、令和4年6月に児童福祉法を改正し、子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点の設立意義や機能を維持した上で組織を見直し、市区町村において、妊産婦や子ども、子育て世帯へ一体的に相談支援を行う機能を有する「こども家庭センター」の設置に努めることとされた。そうしたことを踏まえ、本市においても、次の内容のとおり「こども家庭センター」を設置し、さらなる支援の充実・強化を図る。

 

「こども家庭センター」の運営
(1)こども家庭センター運営の基本的な考え方
  • 新たに整備する枚方市駅周辺再整備の③街区の行政施設において、母子保健課と子どもの育ち見守り室を「こども家庭センター」として再構築し、気軽に相談でき、必要な情報やサービスをワンストップで提供できるようにする。
  • 地域の子ども・子育ての支援団体等との連携も強化し、課題を抱える妊産婦や子ども、子育て世帯に対し、即応性や機動性に留意した必要な支援を届け、切れ目のない包括的・継続的な支援を実施する。
  •  ICT機器を活用した相談支援体制を構築することで、窓口に出向くことができない家庭でも気軽に相談できる環境を整えるととに、必要な支援を確実に届けるため、アウトリーチによる支援の充実を図る。

 

(2)こども家庭センターで行う主な業務
  • 【充実】母子保健と児童福祉の一体的支援
  • 【新規】支援メニューをマネジメントした「サポートプラン」による支援
  • 【強化】地域における様々な支援団体との連携強化
  • 【強化】ICT機器を活用した利便性の向上とアウトリーチによる支援

 

開始時期:令和6年度〜

 令和6年度当初にこども家庭センターの人員体制を確保した上で、③街区の行政施設整備が完了、移転するまでは、それぞれの現在地において連携を取りながら業務を行いますが、③街区への移転後(令和6年度前期予定)は、一体的運営を開始します。
 

今後のスケジュール
  2024(令和6)年 2月   基本的な方針を、教育・子育て、市民福祉の委員協議会で報告
  4月   こども家庭センター設置、運営開始
  令和6年度前期   ③街区行政施設に移転
       

 

 

関連する情報

 

 

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 「地域の子ども・子育ての支援団体」とは?
    ⇐ 未就学児については、保育所や認定こども園など、就学児童生徒については、学校、留守家庭児童会室、放課後等デイサービスなど
  • 「地域の子ども・子育ての支援団体等との連携」とは何を目指すのか?
    ⇐ 情報共有を強化し、妊産婦、子ども世帯を支援する体制づくりをしていきたい
  • ③街区にロケーションが一つになることでのメリットは?
    ⇐ 相談者にとって利便性が高まる。また、内部的にも対応の迅速性が高まると考えている
  • 現状のICT活用状況は?今後は?
    ⇐ 母子では、出産前など訪問できない場合のオンライン相談を実施している。また、LINE相談ひとり親応援ガイドの発信などを行っている。今後はその拡大を検討していく

     

  • 北部リーフでのオンライン相談の評価と今後の連携は?
    ⇐ 北部リーフなどの地域拠点は今後も必要であり、今後もオンラインを活用して連携を進める

 

 

 

2.禁野小学校の現況について

 旧高陵小学校及び旧中宮北小学校は、単学級となる学年が存在し、クラス替えができない学年がある状況となっていた。単学級では新たな出会いや多様な考えに接する機会が少なく、人間関係が固定化されるなど、教育環境や学校運営への支障が懸念されることから、枚方市学校規模等適正化基本方針(改訂版)などに基づき両校を統合し、令和4年(2022年)4月に枚方市立禁野小学校として旧中宮北小学校の敷地に開校した。

 このたび、開校から一年を迎えるにあたり、これまで行ってきた統合に関する取り組みや現在の禁野小学校の状況等について取りまとめ、今後の学校規模等適正化の取り組みに活かしていく

 

教育環境が向上した!?
児童数、学級数及び教職員数の状況

 今回の統合によって、一学年あたりで単学級となる状況は解消し、全学年でクラス替えのできる適正な学校規模が確保された。

 

 

現在の学校の様子 ⇒ 友人との交流や学校行事に良い影響があった

 学校統合から約1年が経過するにあたり、学校の様子について、禁野小学校の児童、保護者及び教職員にアンケート調査を行いました。児童、保護者から頂いた回答では、友人との交流や学校行事に良い影響があったとするなどの意見が伺え、また、教職員からの回答においても、児童の学習意欲の向上や人間関係の広がり、児童同士が協力しているとの意見が大半となった。

 

 

まとめ ⇒ 教育環境が向上したと考えられる

 学校統合により、クラス替えのできる適正規模が確保されたことにより、これまで以上に人間関係の広がりや児童の社会性が身につき、児童が互いに協力したり競い合ったりすることができる環境が確保されたという意見が多く、教育環境が向上したと考えられる

 現在、旧高陵小学校跡地では、多様な教育に応じた学習空間などを取り入れた新校舎の整備などを進めており、今後も、児童の学びの発展や心身の健やかな成長の実現に向けて、「新しい学校づくり」を進めていく

 

今後のスケジュール
  令和5年(2023年)6月   実施設計開始
  7月   新校舎の基本設計内容にかかる説明会開催予定(対象:周辺住民等)
  令和6年(2024年)6月   新校舎建設工事着手
  令和8年(2026年)7月   新校舎建設工事完了
  8月   夏休み中に新校舎に引越し、2学期から授業開始

 

 

関連する情報

 

【2022/6/1 枚方市議会 建設環境委員協議会】

 

【2022/5/30 枚方市議会 教育子育て委員協議会】

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 現在の禁野小学校(旧中宮北小学校)の跡地活用は?
    ⇐ 地域・保護者等と対話しながら進めていく
  • 教員不足が叫ばれているが、この計画で問題ないのか?
    ⇐ 統合により体制としては充実してきていると考えている
  • 学校規模適正化審議会はいつから?
    ⇐ 今年の秋頃から進めたい

 

 

4.いじめ対策の推進について

 本市では、いじめ防止対策推進法の「いじめが児童等の心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する児童等の理解を深める」ことを旨とする基本理念に基づき、いじめ事案対応に係る研修の開催などを進めてきた。近年、学校での「いじめ」(※)の認知件数が増加する傾向の中、これまでの重大事態では学校の初動体制や教育委員会のチェック体制などの課題もあり、これまで以上に総合的かつ効果的にいじめ対策を推進する必要が生じている。

 現在、課題の解決に向けて市長部局と連携を図る中、いじめの未然防止、早期発見・早期対応、事後の迅速かつ適切な対応が行えるよう、いじめ防止に取り組む「総合的ないじめ対策の在り方」について検討している。そのうち、すぐに取り組むべき内容として、教育委員会の体制強化及び学校いじめ重大事態が発生した場合の調査体制の再編を図る。

 

※「いじめ」の定義<いじめ防止対策推進法第2条>

 児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じている。

 

 

教育委員会と市長部局でいじめに係る情報を共有

 

具体的内容
  1. 児童生徒支援課に、いじめ対策グループを設置(弁護士、SSW(スクールソーシャルワーカー)も配置)。人権政策室に設置されたいじめ対策グループと連携し、対策の強化を図ります(参考資料「枚方市いじめ対策の体制」参照)。
  2. 教育委員会と市長部局でいじめに係る情報を共有し、連携等を行う会議を月1回以上開催します。また、重大事態が発生した時(発生する疑い時含む)には、即時に会議を開催します。
  3. 現在、枚方市附属機関条例に規定する「枚方市学校いじめ対策審議会」が担っているいじめ防止対策推進法第28条第1項に規定する調査について、機動的・期間集中的に調査、報告を行う体制の充実を図るため、条例を制定し、「枚方市学校いじめ重大事態調査委員会」を設置します。
  4. いじめ防止に向けた教師への研修を実施します。
  5. いじめの早期発見・早期対応に組織的に取り組みます
  6. その他いじめ防止に向けた対策を検討します。

 

 

各委員の質疑・意見(要旨)

  • 教員への研修はどのような状況?
    ⇐ 令和4年度では大学教授を招いての講演会、スクールロイヤーの講演、指導主事による校内研修を行っている
  • 「一人一台端末による気持ちの可視化」では何か事例はあったか?
    ⇐ いじめとのリンクは今のところない。担任からの声掛けには繋がっていると認識している
  • 学校いじめ対策審議会ではどのようなことが行われたか?
    ⇐ 委員からはいじめ防止対策、再発防止策の指導助言をもらっている。また、重大案件については機動的に審議会を行っていく
  • 学校、教育委員会、市長部局それぞれに組織ができたが、調査はどのように?
    ⇐ 教育委員会は基本学校で聞き取りを行う。市長部局は必ずしも直接の聞き取りを行うものではない
  • 学校いじめ対策審議会での取り扱い(学校か?教育委員会か?)はだれが設置判断をするのか?
    ⇐ 最終的には教育長の判断となる
  • 子どもSNS相談の状況は?
    ⇐ 各学校で順次導入しているが、既に97件の相談があった。教育委員会へ繋げる必要がある相談は今のところない

 

 

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 

 今回の教育子育て委員協議会では、子どもにまつわる案件に注目しました。ただ内容をよく見るとまた委員協議会での議論を聞いていると施策が、子ども基本法の趣旨である「子ども中心」で内容に思えています。枚方市民一人ひとりを笑顔するという思いで政策が行われていないことに不満を持ちつつ、訴え続けていくのも私の仕事なのだと考えています。